- 1
- CAD施工図作成
野地調整や建物にあった美しい屋根や、時代の背景や宗派によって工法が違うため、厳密な計算により屋根施工図を作成します。
- 2
- 下地材張り
用途に合わせて、数種類の中から選び使用します。
- 3
- 横桟打ち・割付け
屋根には直線・反り屋根・むくり屋根があり、それぞれに考慮して桟木を打ちます。野地にムラがある場合は修正します。
- 4
- 縦桟打ち
平瓦の左右に縦桟木を打ち、平瓦の安定を求める工法です。
- 5
- 瓦揚げ
屋根に瓦を配置するには瓦のねじれによる使分けを考慮して、配置する場所を決めています。
- 6
- 軒瓦ぐり
木材で軒瓦の曲線に合わせて瓦座を刳る作業をします。
軒下から見たとき美しい仕上がりになります。
- 7
- 軒付け
屋根の基準となる線なので波を打たないように施工します。
軒巴瓦はノサ(鈍角)・カギ(鋭角)を使い分け、選別した上で施工します。
- 8
- 地葺き
瓦を葺いていきます。
- 9
- 掛瓦施工
掛瓦は雨水を妻側に流す働きをする瓦です。屋根の勾配を考慮して施工します。
- 10
- 掛巴施工
掛巴(かけどもえ)瓦には、鋭角(カギ)・直角(カネ)・鈍角(ノサ)があり、箕甲(みのこう)の勾配により使い分けをしています。また、紋様の種類により垂直になるよう設計施工しています。
- 11
- 利根丸施工
利根丸の通りを軒先から棟際まで通すように葺きます。
- 12
- 袖丸合端
袖丸瓦の瓦と瓦の接合点を鏨(たがね)や電動切断機等で隙間なく合わせる作業(合端)をします。
- 13
- 袖丸取り付け
箕甲(みのこう)状にするよう計算し施工します。
- 14
- 向拝袖丸取付
向拝(コウハイ)の縋(スガ)る破風のところの袖丸瓦は垂れの深い瓦を使用し、袖丸瓦の垂れ下端も掛巴瓦の曲線に合わせ合端をします。
- 15
- のし瓦の選別
のし瓦には直・反り・むくりの3種類に大別され、それを選別し使い分けます。
- 16
- 陸棟鬼瓦合端・組立
鬼瓦を屋根に配置することを想定し、拝(おが)み部分の利根丸(とねまる)の勾配に合わせて合端(あいば)し、組立てます。
- 17
- 鬼立て
鬼の種類によっては「阿(あ)」「吽(うん)」があり使い分けが必要です。ステンボルト・銅線でしっかりと緊結します。
- 18
- 甍施工
棟の丈夫さと重厚さを表現するために、棟に軒瓦を使用しています。
- 19
- 棟鳥居作成
屋根の形状、鬼瓦の形を考慮して、鳥居を作成します。
- 20
- 棟施工
施工にかかる前に棟の線をイメージし、諸条件を確認し尚慎重にのし瓦を積んでいきます。
- 21
- 降り棟施工
降り棟は陸棟の反りおよび屋根の広がりを生かす働きがあり、屋根の美観を表現しています。
- 22
- 隅棟・稚児棟施工
方形屋根・寄棟屋根・入母屋屋根等の隅棟に二の鬼瓦を使用した場合の、一の鬼瓦(隅鬼瓦)とニの鬼瓦の間の短い棟(稚児棟)のことをいい、隅の曲線でもって屋根の美しさを表現しています。
- 23
- 水切りのし瓦施工
建物に雨水を侵入させないために必要です。半分に割ったのし瓦使用するため、ずり下がりやすい部分なので銅線で緊結し施工しています。
- 24
- 隅蓋取り付け
切妻屋根の隅先の、隅巴(すみどもえ)瓦と軒巴(のきどもえ)瓦と掛巴(かけどもえ)瓦の接点を覆うために施工します。隅蓋(すみぶた)はいろんな種類があり「阿(あ)」「吽(うん)」を左右に配置します。
- 25
- 完成
足場が外れ、全景のお目見えです。